JAPAN JAM、地元住民にフェス体験ツアー 音や道路混雑のマイナスイメージ払しょくへ 千葉市・蘇我地域

大学生のガイド(右)とJAPAN JAMを楽しむ参加者=4日、千葉市中央区の蘇我スポーツ公園
大学生のガイド(右)とJAPAN JAMを楽しむ参加者=4日、千葉市中央区の蘇我スポーツ公園
地元大学生のガイド(右)が会場内を周りながら、フェスの楽しみ方を伝授した
地元大学生のガイド(右)が会場内を周りながら、フェスの楽しみ方を伝授した

 千葉市中央区の蘇我スポーツ公園で開催中の音楽フェス「JAPAN JAM」で4日、地元住民がフェスの醍醐味(だいごみ)を体験するツアーが行われた。約80人はガイドの説明を聞きながら演奏やフェス飯などを満喫。わが街で開かれているフェスの魅力への理解を深めた。

 今年2月に市民有志が立ち上げた「フェスのまち蘇我実行委」が企画。橋本浩一委員長によると、年間約40万人がさまざまな音楽フェスのために蘇我地区を訪れるが、フェスがあっても「何をやっているか分からない」という住民が多く、道路の混雑や騒音などでマイナスイメージをフェスに持ちがちという。

 そこで地元住民にフェスを知ってもらおうと、今回のフェスを主催する「ロッキング・オン・ジャパン」(東京都)に協力を要請。ツアーは全開催日に実施することになり、5日間で計400人(各日80人)の募集枠に全体で千人超の応募があった。

 この日は抽選で選ばれた家族連れらが来訪。蘇我地区に住む大学生らをガイド役に約2時間をかけて、ステージや物販、飲食店舗を巡った。会場外に音が漏れない工夫など、主催者側の配慮も学んだ。

 家族4人で参加した小林柚葉さん(10)は「初めてのフェス。こんなイベントが蘇我でやっていると知らなかった」と笑顔。父の大樹さん(47)も「これまで家族で訪れる機会がなかった。今後もフェスで蘇我が盛り上がれば」と話した。

 同実行委は今後も、同様のツアーを開催していきたい考え。橋本委員長は「自分たちの街で素晴らしいイベントが行われていることを知ってほしい。フェスに来た人も、住民にも蘇我を『良い街だ』と思ってもらいたい」と期待した。


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