2024年4月3日 05:00 | 有料記事
パック詰めされた「トウキョウサンショウウオ米」を手にする岩沢さん=東金市の県立農業大学校
2020年に東金市で生息地が確認された際に見つかったトウキョウサンショウウオの幼体
絶滅危惧種の両生類トウキョウサンショウウオを保護しながら栽培するコメのブランド化を進めようと、県立農業大学校(東金市)の学生らで構成する「トウキョウサンショウウオ米栽培研究会」は、船橋市の米穀販売店と協力し、栽培や保護の費用を集めるクラウドファンディング(CF)を始めた。同研究会の会長を務める同校研究科2年の岩沢裕来さん(21)は「大生産地のコメもおいしいが、小規模でも生き物を保護しながらコメを栽培する取り組みにも興味を持ってほしい」と呼びかけている。(東金支局・森大輔)
トウキョウサンショウウオは県内を含む関東地方に生息する全長10センチほどの小型両生類。環境省から絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大)に指定されている。水田周辺にある水路の泥で冬眠し、農家が稲を植えるために水を引くと目覚めて産卵する。人間の営みと密接につながっている貴重生物だ。
県立農業大学校の病害虫専攻教室は2020年、田植え直後の柔らかい稲を食べる外来種のスクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)の駆除 ・・・
【残り 1056文字】